2009/06/26

KING OF POP

またひとりスーパースターが逝ってしまった。
“KING OF POP”
マイケル・ジャクソン

僕らが一番多感な頃、80年代のマイケルはリリースされるアルバムほとんどがミリオンセラーで、他のアーティストとは別格のスーパースターだった。
唄、踊り、映像、すべてが衝撃的、
特に“ムーン・ウォーク”を最初に見たときは度肝を抜かれた。
毎週金曜夜に放送されていた
小林克也の『BEST HIT USA』
にみんなかぶりつきで見ていた。


でも、僕にとってマイケルの一番の思い出の曲といえば
“Man in the miller” というバラードだ。

それは学生生活の最後の思い出だった。

僕は大学に通う4年間、スキーにどっぷり浸かっていた。
スキー場でパトロールのアルバイトをしながら、数人の仲間と基礎スキー大会に出場する為に大学でサークルを作り、冬の間はほとんど毎日雪の上にいた。年間滑走日数は120〜140日、4年間で500日以上滑ったことになる。

スキーも楽しかったし、一緒にいる仲間も、毎日起るエピソードも、とにかくすべてが楽しかった。毎日おもしろ可笑しく過ごしながらも、シーズン最後に行われる学生の大会に向けて、スキーだけは真面目に取り組んでいた。

そして4年生になり、最後の大会の最終種目。
僕は最後から3番目のスタート順だった。

スタートに向かうリフトの上で、4年間一緒にスキーをしてきた友人がポケットからウォークマンを取り出し、片方のイヤホンを僕の耳に付けてくれた。
その時イヤホンから流れていたのが マイケルの “Man in the miller”だった。

これから最後の一本を滑り終わると、2日後には新入社員研修が始まり、社会人のスタートを切らなければならない。
新しい世界への期待と不安、楽しかった4年間を思い出しながら、片方の耳からマイケルのバラードが流れていた。

マイケルの曲を聴くたびに、僕はこの時のことを思い出す。
春のゲレンデの湿った雪の感触、日が傾いて少しオレンジがかった空、気温が下がって少しだけ重く感じる空気、遠くのゴールエリアで手を振る仲間の姿、今もハッキリ覚えている。
横を見ると、友の笑顔の瞳は少し潤んでいたのかも知れない。

あれから22年が過ぎた。
マイケルの追悼番組が朝からずっとラジオで放送さている。
何故か “Man in the miller” は流れなかったけど、マイケルの唄を聴くとやっぱりあの時ことを思い出した。

久しぶりに友の声が聴きたくなって電話してみた。

『来月そっち(実家)に帰る予定なんだけど』
『丁度良かった。昔のスキー仲間でゴルフコンペしようって言ってたんだ!』

何てグッド・タイミングなんだろう、
マイケル・ジャクソン、ありがとう。